① 何が起きた?
社会人になって最初の会社で、学生時代にはあまり感じなかった種類のストレスを経験するようになりました。それは、人間関係の中に「利害」が入ってくることでした。昇進したい、評価されたい、給料を上げたい、自分の立場を守りたいといった、人それぞれの欲求や感情が仕事には加わってきます。そして自分は、その中で相手が言葉にしていない表情や声のトーン、態度、沈黙まで敏感に感じ取っていました。
② 当時どう感じた?
相手の言葉の裏側を考えることが増え、それ自体がストレスになっていきました。そこで自分なりに、「これは仕事上の関係だ」「相手がどう思うかまで自分が背負う必要はない」と、人間関係に境界線を引いて身を守ろうとしていました。
③ なぜそうなったのか?
会社には給料・昇進・評価・権限といった明確な利害があり、人は仕事に対して感情を持ちます。そこに、内向的な性格から相手の言葉を何度も処理してしまう自分の特性が重なっていたのだと思います。さらに、自分は昔から会計や財務のようにお金が絡む場面にどこか抵抗感を持っていたことにも気づきました。それは「お金そのものが嫌い」というより、「お金によって人間関係や人の感情が変化すること」への抵抗感だったのかもしれません。ただし、お金について深く学ぶ機会が少なかったために、単純に「理解できていなかったものに触れて違和感を持った」だけという可能性もあり、まだ仮説の段階です。
④ そこから何に気づいた?
「仕事上の関係だ」と境界線を引いたのは、冷たい人間関係を作ろうとしたからではなく、敏感に感じ取りすぎる自分を守るための防御だったのではないかと気づきました。自分に必要だったのは「もっと鈍感になること」ではなく、「何を感じ取るか」ではなく「どこまで自分の問題として引き受けるか」を決めることだったのだと思います。
⑤ 今ならどうする?
今なら、人間関係を完全になくすのではなく、利害関係に触れる量を調整します。仕事上必要な関係とそれ以上の関係を分け、相手の機嫌を自分の責任にせず、非言語情報を感じ取っても「これは事実ではなく自分の解釈かもしれない」と一度立ち止まります。そして、必要以上に利害関係者との接点が多い仕事は避けるようにします。